みなさんこんにちは
長々と続けて参りました、北斗星&トワイライトの旅も今回が最終回です。
本当に『乗るだけ』の贅沢な寝台特急乗車の旅。
鉄ちゃんにしかご理解頂けない強行軍。
列車は順調に本州を南下していました…

何となく周りの空気がざわめきだしたような気がしたので、目覚めました。
ふと外を見ると、クリーム色と青色の車体の列車とすれ違いました。
クリーム色と青色??
あっ!と思い、急いでカメラを取り出しましたが間に合わず。
ご覧頂いてお分かりになるでしょうか、画面に小さく写るJR東日本の583系が…
どうやら何かの臨時で運用されていたようです、早朝の新津駅ですれ違いました。
新津駅を出発したのは午前4時40分頃。
いくらなんでも朝が早過ぎるので、もう一度ベッドに潜り込みます。

次に目覚めたのが糸魚川を越えた辺りだったかな?
ぼ~っと外の景色を楽しんでいると、何時の間にやら午前7時頃に。
朝のコーヒーと新聞がお部屋に届き、いよいよ最後の朝が本格的にスタートです。
写真は黒部川を渡る際に撮影したもの。
トワイライトEXPはもう富山県まで戻ってきています。
ここから先は普段から通い慣れた街並み。
富山、高岡、金沢、福井。
途中何度かウトウトしながら、残り少ないトワイライトからの景色を堪能。
ただ、沿線には殆ど写真撮影の方はいらっしゃいませんでした、日曜日なのに(苦笑)
列車はいよいよ普段撮影でよく出かける南越前町界隈へ。
在来線で最も長いトンネル、北陸トンネルを抜けると、いよいよ敦賀です。

敦賀駅では機関車の交換作業を行います。
事前に車掌さんがその旨を車内放送で案内されているので、多くのお客さんがホームに降り立って先頭車両のところまでやってこられました。かくいう管理人もいつものようにその様子を見学に行きます。
この日は夜半に少し強い雨が降ったようで、ご覧のように機関車のすぐ後ろのオロネフ25はパンタグラフの粉塵がこびり付いてベトベトになっています。せっかくの展望室もこれだけ汚れてしまったらガッカリでしょうね。

敦賀駅で機関車を交換します。
この駅で交換作業にあたる作業員の方には女性の方が数名いらっしゃるようです。
日本海、トワイライトに限らず、私は結構女性の方に当たる確率が高い。
約20分間の撮影ショー(笑)
新たなパートナーとなる機関車が牽引し、いよいよ近畿圏に向けてラストスパート!

さて、今日はここからしばらく鳩原ループの景色を紹介しましょう。
敦賀駅を出発してすぐ、進行方向右手に赤と白の煙突が車内からはよく見えます。
この赤白煙突が進行方向のどちらに見えるかで、ループ線の特徴が伝えられます。

発車してすぐ、先ほどまでこの列車を牽引していたEF81が見えます。
この敦賀機関区で来月一般公開があるようです、絶対に行こう(笑)

更に列車が米原方面へと進むと、線路は大きく右に回りこみ始めます。
すると、足元に下りの北陸本線が上りの北陸本線をアンダークリアする様子が見えます。
そのまま線路は大きく右に回り続け、そして分かり辛いですが高度を上げていきます。
北陸本線の下り線路を越えるとすぐに列車は右に大きく曲がりながらトンネルに入ります。
そしてそのトンネルを抜けると…

ご覧のように、進行方向左手に敦賀の街並みが広がります。
先ほどの赤白煙突が右端のほうに見えているのがお分かりいただけるでしょうか?
とまぁ、こんな感じで車内では車掌さんの鳩原ループ案内が行われます。
何度か拝聴する機会があったので、ある程度内容を覚えました(苦笑)
高低差約90m程の厳しい線路を越え、列車は撮影の名所新疋田駅を通過。
新疋田駅を越えてすぐの深坂トンネルを抜けるとそこは滋賀県。
いよいよ近畿圏に帰ってきました…

話は全然変わりまして、こちらサロンデュノールに置いてある記念用のスタンプです。
昨年までは1個1個のスタンプを台紙に押していくスタイルだったのですが、今回乗車した際にはご覧のように大きな1個のスタンプに変わっていました。
確かに1個ずつでは時間が掛かっていましたからね~

こちらがそのスタンプ用の台紙です。
そういえば、去年一昨年とウチの子どもたちは楽しそうにコレを押してましたわ…
列車は北陸本線から湖西線へと入り、琵琶湖を左手に眺めながら順調に走ります。
敦賀から私が下車する京都まではおよそ1時間半、これが私に残されたトワイライトEXPタイムというわけです(笑)
近江今津、近江舞子、堅田…
徐々にいつもの生活圏へと近付いて参りました。
大津京駅で予定通りサンダーバード16号を退避し、いよいよ列車は京都府内へ。
山科を通過し、東山トンネルを抜け疎水を渡り鴨川を渡ると、千年の都京都です…

京都到着のアナウンスが響き、いよいよ下車の時間となりました。
21時間を過ごした、この夢のような個室とも遂にお別れの時間です。
荷物をまとめ、部屋を出て扉を閉める時のあの寂しさは何度経験しても嫌なものです…
通路を出口へと向かい、乗降口の前に立つと車掌さんがご挨拶してくださいました。
この列車は乗務員の方々の素晴らしいサービスにより、その他の列車とは一線を画す特別な存在であることを乗客は感じることができます。今回もまた素晴らしい旅の思い出の1枚をスタッフの皆さんのお心遣いによって綴って頂きました…

下車後、先頭の機関車が撮影出来るポイントへ移動。
京都駅での停車時間は僅か。すぐにEF81が重厚なモーター音を発しながら、堂々と最後の道のりへと出発していきました。

去りゆくトワイライトEXPの姿。
この瞬間、改めて旅が終わってしまったことを思い知らされます。
寝台列車が消えゆく流れになってより数年、今ではもう車体の色や形は問わず、寝台列車というもの自体がかなり物珍しいものとなってきました。
しかしながら、トワイライトやカシオペア、そして北斗星のロイヤル等は今でもチケット獲得が非常に困難な人気列車であり、需要が無いとは決して言い切れない状況です。
ただ、カシオペアを別としてその他の列車は全て改造を施されては居ますが、製造から約40年も経過した車両ばかり、いつ不具合が生じたとしても全く不思議ではないような状態だと予想されます。
にも関わらず、新たな列車の製造の噂などが全く出てこないのは、おそらく需要という部分ではなく、全体的なコストや安全面などでの問題がJR各社の足取りを重くさせていることは想像に難くありません。
先日、私の両親がトワイライトに乗って北海道に行ってきました。
もちろん彼らは鉄道ファンでも何でもありません。しかし、そんな彼らでもトワイライトに乗るということは十分に楽しみだったらしく、また実際に乗車しても素晴らしい思い出になったと語っていました。
つまり、寝台列車の旅というのは多くの人たちにとって十分に魅力的なコンテンツであることは間違いないと思うのです。
このところ北斗星にしろ、トワイライトにしろ、あまり良い噂を聞きません。
今の世の流れであれば、あまり良い展開は期待出来ないような気がします。
このような列車は、JRの方にしか絶対に運営出来ないオンリーワンのアトラクションです。
どうかこの魅惑的なコンテンツを沢山の人のために残してもらえないでしょうか?
これが鉄道好きのオッサンの独り言および、心からの叫びです…
<おしまい>
おまけ1

トワイライト発車後にやってきた5087列車。
2000番台のEF65をこの時初めて見ました。
おまけ2

札幌駅で購入したお土産。
強烈ですが、子どもたちは喜んで食べてました(笑)
スポンサーサイト
テーマ : 鉄道乗車記
ジャンル : 趣味・実用